献立を考えるにあたって
このブログのために当時の料理写真を見返すと「これもう少し斜めに切ればよかったかな?」とか「厚くして立てて盛り付けた方が・・」や「この時の味付けもっとしっかり仕上げてた方がよかったかな?」などすごく思いました。事前に考えてたイメージより2回目・3回目の方が料理は成長(進化と言いますか)していくと私は思います。
「何言ってるの?事前に試作・味見したらいいじゃないか!」と言われそうですが、勿論行った上の事でしてその時はなかなか満足してましたね。考えた経験があるからより良いものをといった思考が出来るようになるのです。(自論です)レストラン時代に先輩に言われた事を思い出します。その言葉は「明日、あらためて見てみたら。」です。私の経験則では、じっくり時間をかけて考えてもその日その先はなかなか思いつかないので効率が悪いです。ですので初めはサッと作り(簡単にという事では無いですよ)、新たなイメージを固め、吟味して仕上げながら、実行(提供する)です。
レストランのグランドメニューなどはシーズン毎に数回、数十回と仕上げる事ができますが公邸の料理は一度しか提供する事ができません、好みや趣向も全て伺える事はほぼ無く、食事の制限、宗教的な事など、様々な場面に合わせる必要があるため難しいです。
そのため、後に思い起こせるようになるべく写真に残そうとしますが、バタバタしていて撮り忘れることの方が多くなりますね。
2021年 4月 ある日の前菜
今回は過去の前菜をテーマにして、イメージやなぜこの構成にしたのかをブログ記事にしようと思います。本当は文章力の向上とWordPressの使い慣れ、使っていない機能を試すためです😆 では、入力頑張ります!!
この時の前菜は野菜類・魚介類・肉料理での3種盛でした、桜の綺麗な良い時期だったのでイメージは「花見弁当」です。
見た目の華かさと後に続く料理など様々考慮した結果、3品でシンプルで勝負です。 日本料理は味はもちろんのことですが、まずは見て楽しんでいただける事、そのようにを心掛けています。
春キャベツとチーズ豆腐の博多
まず一品目はキャベツの白和えです、箸を使い慣れてないゲストも中にはおられるので博多重ねにして食べやすいように仕立てました、キャベツは湯をして軽く伸したのちに昆布〆とします、白和え時は常の通り処理をして味付け、この時はウォッシュタイプのチーズを使いました、コクと塩味を補い物足りなさを感じないようにしました。あとは食感が少し欲しかったので煎り卵で化粧です。色味と食感も加わりこの時は満足でした。
鱒の白アスパラガス唐墨焼
2品目。この時期に日本でも桜鱒として色々な料理に使う鱒とドイツ産の立派な白アスパラガス(ドイツ語でシュパーゲルと言います。)の焼き物です。あらかじめ硬めに湯がいたアスパラを風干しして余計な水分を飛ばしておきます、それに柚庵地漬した鱒で巻いて焼きました、鱒はふっくらしているし、アスパラが太いので食べ応えは充分です、このままでも良いのですが水分量の多いアスパラなので、最後に少しアクセントが欲しいと思い煎り唐墨をつけました。香ばしさも相成り、日本酒もご用意しているのでもっと食べたくなります。やっぱり日本人、焼き魚は好きですからね。
ブレス鶏柔らか味噌煮 柚子の香り
続いて肉料理は鶏の八幡巻きです。高級ブレス鶏腿肉を塩麹で味付けして鋳込み牛蒡を巻いて白味噌出汁でじっくりと煮ました。先の鱒を焼き物に仕立てたのでこちらは煮物としています、しっかりとした身質だったこともあり綺麗に仕上がりました、仕上げに煮詰めた味噌地を塗り、振り柚子で香りをプラスします。良い感じになったのですが好みの牛蒡がなかなか入手出来なかったのが困りました、こればかりは仕方ないですね (^_^;)
ほんの一部ですが料理説明とこの時の考えをまとめてみました。入力後に見直しを繰り返しては違和感を覚えました(笑)文章入力って難しいです。今まで本などを読んでこなかった人生である為に、ブログされてる方々は凄いなと改めて感じました。
ご覧になられた方ありがとうございます、暇つぶしにでもなれば幸いでございます、ではでは!!
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