プロ料理人の作る卵料理 レシピ
今回は卵。超基本ベースの段通りを紹介します
特別必要なものもありませんし、温度と衛生管理次第ではほんとに片手間での作業です
用途に応じた料理に変化
料理の定番食材であり、王道料理のメイン食材のひとつでもある頼もしい『卵』
今回は日本料理として前菜や焼き物の付け合わせ、またはお弁当の一品からお節料理にまで登場する『厚焼き玉子』に関して書いてみようと思います。
たかが『卵』されど玉子!!
日本では価格の優等生などと呼ばれ、この十数年とわりと購入し易い価格で推移し、かつ家庭に優しくも有り難い食材というのは言うまでもないですね
本当〜に料理に留まらず沢山の派生を作り出せる、超マルチな食材と言えます。
料理に関しては焼く・蒸す・揚げる・炒める・煮る・生(日本特有のようです)・・・ほんとに様々。
今や卵の殻においてはカルシウム強化食品から園芸・インテリア装飾品・化粧品・壁材等への工業製品にまで有効活用されています。・・・・キリがない😅
これに関しては大手企業「キューピー」さんのSDGz対応の情報も載せておきます。見てみると大規模な活動を知ることができました。ほんと凄い!!
ちなみにこちらドイツでもキューピーマヨネーズは人気です、ごくごく普通に使用されるマヨネーズは全卵を使用(白っぽいです)してるので味そのものが違いますね。
美味しいポテトフライ(Pommes)をインビスで頼むと『ケチャ?マヨ?(ケチャップとマヨネーズの事)』はどうすると聞かれます、『Ja、Bitte!(はい、お願いします』と言うとたっぷり添えて・・じゃなくて上からドバッとかけてくれます。個人的には一味が欲しいかな・・
余談はこれくらいにして本題に行きましょう。
運搬・取り扱い・衛生管理・料理に至るまであらゆる事に関してなぜ難しいのかを一言にすると『温度管理』です。
保管に関しては本来常温保存が可能です、家では冷蔵庫の卵ポケットに並べたくなりますが、涼しい冷暗所なら2週間は問題なく置いておけます、日本のスーパーの賞味期限に関しては生で食べる期間として定めています。
とは言うものの、この数年は猛暑日など記録更新が続くので、家庭のいつもの「冷暗所」環境が変化してると考える方が安全ですね、「常温」状態の15℃〜25℃以上と化してるかもしれませんのでやっぱり冷蔵庫が無難ですよね〜
また、賞味期限が過ぎたら食べれないのかに関してはですが、加熱調理したら安全に食べることができます、買ってきてすぐに冷蔵庫保管した状態なら賞味期限を過ぎても10日はおいしく食べれます。
賞味期限が過ぎたら食べれないという感覚は日本人の生食に関してですので、神経質にならなくても良いと思います。しっかりとした管理を行えば大切な「命」をいただけるので、少しずつ知識を積み重ねてありがたく頂戴しましょう
厚焼き玉子
玉子料理別に温度帯が違うのでその温度帯をいかに調整して作るか・食べるかの管理を理解しないと食感や形、見た目、香りに至るまで変化していきます。
今回は公邸料理人の私が作る「厚焼き玉子はこうだ!!」です。
まずは分量いきましょうか
- 全卵 450g
- すり身 250g
- 上白糖 50g
- 薄口醤油 15cc(なんなら塩でもいいです、5g)
上記、これだけです。
『厚焼き玉子』でググると大体大きな『出汁巻き玉子』が出てきますが、違うんですね〜
私のこれは巻きませんし出汁も入れません、いろんな情報もありますが、あれだこれだも入れません!シンプルで良いんです。
まずは卵をよ〜く溶いて・溶いて・・ざるで濾しておきます。
別にすり身を(ご家庭なら)フードプロセッサーで軽く回して先の溶き玉子をすこ〜しづつ加え馴染ませます。あとは下味に甘みと塩味を加えて準備は完了・・・です。(簡単すぎる・・笑)
玉地としてなめらかに仕立てることが大切です
さあ、焼いていきましょう。まずは焼き鍋の処理から、油を馴染ませるってやつです。
ほとんど使ってない・馴染んでない・なんでも問題ないですがテフロンはあまりおすすめしません、やっぱりプロは鉄か銅っっスね。これは焼き色だけの問題なんでテフロン材では出来ないって事じゃありません
使用前によく洗って水分を飛ばして油を薄く引く、火をつけてからはそこから離れずにずっと管理します、危ないですからね!
煙が立ってきたら火を弱めてしばしの辛抱をします、笑。
さらに煙がモクっとしてくるのでそこで火から外します、先の油は黒く劣化してるので捨ててキッチンペーパーで鍋を綺麗にします、火傷に注意ですよ。
この工程でうっすい油膜ができるので準備完了、巻鍋の焼き工程の直ぐ後だと熱すぎるので鍋を冷ましましょう、触れるくらいまで冷えても良いです
そしてようやく玉地(業界用語です)を流し入れます。
ここからは慎重に・・火加減はごくごくとろ火でいきましょう。
なんなら火を止めてからスタートしましょう、「ジュ!」とする音は入りません
鍋の処理が良いと焼き色が綺麗に付いて、玉子に火が入ると勝手にそこから剥がれてきます。この時も火に当てたり外したりです、10秒当てては4〜5分外す。そんな感んじです、これの繰り返し
つまりはほんとに、『温度管理』です!!
焼きすぎるとスが入ってスカスカするし、焼き色とは違う表現で焦げるです。
火が強いと膨らみすぎるし、割れて、その後萎みシワができます。(↑今回は危なかった😅)
火加減が低いと時間ばかり費やし、色々と気にすることがあるでしょう
じっくり且つ、適度に焼き上げることが重要です、鍋の端から真ん中に満遍なく火をあてて
綺麗に仕上がったら嬉しいし、この工程を見極めるのを楽しみます😊
ちなみに焼き揚げるまで40分くらいかかったかな?
焼きあがれば粗熱を取ってから、冷蔵庫に入れて締めます。(冷やす事)
ひっくり返す時点で8割火は通ってます、裏側の焼き色調整をしてようやく完成!
これで一つの食材ベースができました。
切ってそのまま出すのは普通、先に言った通りベースなんで食材として昇華させるのです!
プロはこれでは足りないところがあるのでここでも”ひと手間”です。
切り分けて青海苔などまぶしてお弁当に入れても良いし、抜き型とかで形取って蝋焼でも良い!
抜き取ったサイドは刻んで巻寿司にでも入れてもいいし
明日の弁当卵焼きにでも入れてみましょう、保水力もあるからだし巻きもいいでしょう
何か挟んで前菜や焼き物などのあしらいにしても良い!
端っこの残りを長く取った物を結んで見た目を変えても良いし、さらに練り胡麻にみりんを足して塗り焼きしても面白いですよ。
とりあえず捨てずに食べましょうって事です☺️命もらってるんで
それと水分が少ないので冷凍保存も少しなら問題ないです、でも火入れのし直しや味や香りの加えはしたほうが良いですね、パサつく感があるからハチミツとかなら手間要らずかと
卵がきっかけの料理はまだまだあります、これを綴ってブログにした事でどこかの料理人が楽しむことが出来れば自然にそこの料理を食べるお客様も楽しめます。
料理人が楽しければゲストは楽しめます、笑顔の伝染ってホント心に染みます。
その一助になれば何よりです。見てくれて感謝・感謝。
このほかにも料理レシピを載せてます
ではでは
だんだんとスタイルが固まってきました→次はお祝い料理に使える「鮭の小川巻」
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