プロの料理人が教える仕事シリーズ
今回のご紹介はすこーしだけ良さげに感じて、食べ応えもあって、技有りな、比較的すぐに食べれるレシピになってます
もう一品、あっさりしたものが食べたい時に『お浸し』系がまず思いつきます
お浸しというと、ほうれん草、水菜、小松菜、春菊などの緑黄色野菜に、うま味としての薄揚げ、きのこなどを合わせたものが多いです
場合によっては鶏肉やハム、ベーコン・ドイツならニュルンベルガーソーセージが美味しいかも
まあ、考え出せばいく通りも思いつくもんですね
タイトルの通り「翡翠茄子:ひすいなす」とありますが、これは緑色の深さが特徴の宝石のような色から取ったものです、茄子の皮は黒・紫が一般的ですが、皮を剥いたら緑色をしてるんですよ!
日本にはいわゆる普通の茄子(千両茄子)、長茄子、泉州が有名な水茄子、丸茄子(京都の賀茂茄子が有名)、米茄子・・とまだまだありますが大体普通に売っているものはこんな感じの品揃え
日にちが経って萎れてきたら、ヘタと底を切って(天地を切って)水につけてみましょう、ある程度張りが出てに戻ることがありますがやはり早めに食べてしまいましょう、それでも食べきれなかっったら漬物にでもして楽しみましょう,
茄子を糠漬けするときは塩で皮めを強く擦り磨いて細かな傷をつけてから糠につけます、この時に鉄を一緒に入れると反応して色が綺麗に出ますし、鉄分の補給にもなりますので自家製漬けを試してみましょう
それでは茄子を処理していきましょう
翡翠なすは状態が良くない茄子には向いていません、鮮やかな緑色を出すに良質な物が必要です
そのため新鮮なもので作りましょう。
皮の張りと艶があって、カサの部分か枯れてないものを買っておきましょう、そして冷蔵庫には入れないでください、身質がしまってしまい硬くなります。スーパーなんかでも涼しくはありますが、冷蔵のところには置いてないはずです
上半分だけ包丁で剥いた物です、剥いたらすかさず水に落とします、ミョウバンを持っていれば水に溶かしておいて塩も少し加えましょう(水300ccに塩10g、ミョウバンあれば2摘み程度でいいです)
アクが強いので直ぐに止め工程に移れるようにしておいてください、ここ肝心です
15〜20分ほどしたら水から上げて火入れに入ります
料理屋さんは、油で揚げて皮を剥く工程で翡翠にしてます、してるところが多いです
家でこれだけのために油を火にかけるなんて、絶対支度なので、文明の力を使いましょう
マイクロウエ〜ブさん(電子レンジ)がこなしてくれます、ほんと便利ですよね・・・
さっと洗って、濡れたままで良いので軽めにラップで包みます、そしたらスイッチオン600Wで40秒から1分すると湯気がモクモクしてきますが想定内です、一気に芯から火を入れます
やりすぎくらいで大丈夫です!火の入りが完全ではないと後から黒くなるのでここも肝心です
そして取り出すときは気をつけてください!やけどする程熱くなってるので箸や、トングでも使いましょう
これを水に晒して冷ましたら、少し水気を絞って、お浸し用の出汁にダイブさせます。
合わせ出しの分量は 『7:1:1』比率では7に対して調味料が1ほどが良いです
- 鰹出汁 420cc(400ccでもOKです)
- 薄口醤油 60cc
- 味醂 60cc(これで千両茄子2〜3本分くらい漬けれます)
茄子の水分が浸透圧で入れ替わり薄くなるので漬置きするなら、この割合でご飯負けしないおかずになります
また濃口醤油しかなければ、せっかくの色が濁って感じるので代わりに塩で味付けしましょう
- 鰹出汁 400cc
- 塩 10g(小さじ1杯と少し)
- 味醂 60cc
- 濃口醤油 小さじ1強 (やはり醤油の香りはあった方が美味しいです)
仕込み終了です!!
時間が経って茶色や黒くなってきたら火の入りが弱いということです、油を使わないので油分カットのヘルシー系レシピです。
写真はサラダ法蓮草に炙って香りをつけてから油抜きをした油揚げとで作ったちょこっと小鉢!のえのき茸入り、だいぶんあっさりですが揚げさん(関西人はさん付けW)を大きめに切って、炙って香りを出したので物足りなさは感じません
味の代わりに香りで代用しましょう、日本料理は世界で一番体に優しいヘルシーな料理なんです!
これは他の料理レシピにも応用できるので色々と試してみてください
おろし生姜入れたらさらに美味しくなりますよ
最後にこの「翡翠茄子」あくまでも確率的な物ですが、料理屋さんでは初夏の時期に献立よくに登場します。
桜の見頃も終わり、萌黄から新緑に移りゆく緑の生い茂る初夏のイメージがこれに当たるという事で5月6月の茄子には採用されてます。
その他では、翡翠銀杏、翡翠冬瓜、そら豆やえんどう豆の翡翠煮、青梅翡翠煮・・・
色を表現するのに宝石の名前を使うなんて面白いですよね、日本料理には五味・五色・五法というのがあるので、その一つとして青(緑)として結構な確率で登場します!
こうしてみると日本料理屋さんの献立にはいろんな想いが込められているので、尋ねてみるのも楽しみのひとつになると思います。付け方なんかは人それぞれでもあるので、料理人のくせ(味ですね)が出るところです
それでは今回もお付き合いありがとうございます。
冬が旬?蒲焼だけじゃない鰻の煮物「鰻の印籠煮」 のレシピです
トロトロな鰻の煮物はもう一度食べてたくなる逸品!
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