がんもどき(飛龍頭・ひろうす)レシピ!料理屋さんの仕事

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今回は「ひろうす」(ヒロウス・がんもどき・飛龍頭)の記事です
しかしいろんな呼び方がありますがワタクシは関西出身なので飛龍頭と書いて「ひろうす」と呼んでいます

「ひりょうず」って響きになぜか違和感があるもので(好みです)

はい、いつもの最低限知識を知っておきましょうデス

なぜ、裏漉し豆腐団子のことをひろうすと言うのか?

料理人界で有力視される一説として「ひろうす」は、江戸時代に考案された精進料理
もともと材料は豆腐ではなく蒟蒻で、味がカモ科の大型鳥、雁(ガン)の肉に似ているからそう呼ばれるようになったと言われています。

しかし、いつからコンニャクが豆腐に変わり、なぜ「ひりょうず」とも呼ばれるようになったのかなど、はっきりした由来は現在も不明です。

又、ひりょうず(飛竜頭)」はポルトガル語の「Filhós(フィリョース)」の読みが日本語で「ひりょうず」、これを漢字で表記したものと言われます

「Filhós」は小麦粉と卵を混ぜ油で揚げた花型のポルトガルの伝統菓子です
戦国時代にカステラなどと一緒にお菓子として日本に伝わったとされます、この時は豆腐料理ではなかったようですね
そして、江戸時代末期頃には現在の「ひりょうず」に近い豆腐料理と部分的に製法が似ていた為、現在のひろうすに置き換わったとされています

私の基本分量です

これで卓球のボールほどの大きさが18〜20個程度できます
(お好みによって大きさを変えて調理ください)

玉の形は楕円形に取ります、後に合わせる物との兼ね合いを考えましょう

  • 絞り木綿豆腐の裏漉し     200g
  • とろろ(山芋・長芋でもOK)  60g
  • 卵白(1個分)         30g
  • 片栗粉            20g
  • 塩・薄口醤油(下味)     少々
  • 人参・木耳などの千切り    適量
  • あれば銀杏・蒟蒻・蓮根・椎茸・筍など(好みですが食感を加えたりで楽しめます)

170℃ほどの少し高温状態で入れていきましょう、温度が低過ぎると鍋底に引っ付いたり、表面が固まる前に崩れやすい状態になります

写真のように油の中を泳ぎ出したら火加減を落とします、高温で揚げすぎると外側がカスカスになり口当たりが悪くなります

全体が薄いきつね色になれば油から引き揚げます、揚げ終わる頃には丁度良い色になっている計算です
また、後にかつお出汁で炊くので色が付きすぎていてもそれなりに美味しそうな仕上がりになります

網に並べて、お湯をかけさっと油抜きをします(網杓子などで湯に潜らせるとより良いです)

鰹出汁に塩と薄口醤油を加えて、お吸い物より少し濃いくらいに持っていきます
これに味醂を足した、ひろうすを入れ沸かない程度に火を調節します

ボコボコと沸かすとひろうすの中に「ス(鬆)」が入ってしまい食感が損なわれます

おろし生姜を仕上げに足しこれで完成です
一緒に大根や人参他、鶏肉や蛸などもこの時に入れて炊き合わせましょう

また、出汁にとろみをつけたり、炊いたひろうすを丘揚げしておきオーブンなどで焼いて「焼きひろうす」にしても面白いです

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プロフィール
在ドイツ公邸料理人
kawablog

日本料理歴25年以上の経験をもとに、ブログを通じて日本料理のコツなどをお伝えします
兵庫県出身 高校を卒業し大阪のホテルでの修行後
2020年11月よりドイツの公邸料理人として4年間赴任

若い日本料理人向けに専門的な季節料理の記事やアレンジレシピ・考え方や由来なども含めた記事にしています

また当時のベルリン生活の状況や観光情報も私なりの解釈を含めて紹介
していますので楽しんでもらえれば何よりです

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