春に差し掛かると走りの仕事として日本料理では、蝋梅、紅白梅、そして国花の一つ桜を模した演出を取り入れます
今回は百合根の使い方を記事にしています、今や既製品の出回りが多くあまり値打ちを感じないかもしれませんが、手にかけた仕事は裏切りません!!
機会があれば是非挑戦してみてください、何よりも百合根のホクっとした食感と香りは他に変えられない独特なものですね!!
では、行きましょう!!
百合根とは
いつもの通り、まず百合根のことを最低限知っておきましょう
英語で「Lily bulb」・ドイツ語で「Lilienkmolle]として近年では海外でも売ってるところには売っています(アジア系の食材店限定です)
そしてその名の通りユリ科の植物の球根、魚のウロコのような形状になってるから
『鱗茎(りんけい)』と分類されています、大蒜・玉葱、らっきょうなどもこの仲間です
そして出回っている食用の百合根は4種類!
これ以外はアクが強すぎる為に食用に適さないようです
- オニユリ
- コオニユリ
- ヤマユリ
- カノコユリ
普段スーパーなどで購入できるのが百合根の多くは、コオニユリです
栽培には畑作り3年・成長まで3年とも言われており、連作にはさらに6、7年も開けないといけないそうなので食材としてもとても貴重種であります
また、野菜の中でもカリウムの含有量が高く100gあたり740mgとされています
※比較に他の野菜を表にしてみます
ほうれん草 690 里いも 660 枝豆 650 にんじん 630 アボカド 590 長いも 590 じゃがいも 420 さつまいも 380 |
作り方・染まり方
まずおがクズなどを落とし、優しく真ん中から割ります
裏向けにして黒い根っこ部分をギリギリ包丁して、丸々1個を捌いていきます
外側の大きいところ(大葉百合根とも言われます)は茶碗蒸しの具、天ぷらや挟み揚げなどに使います
中間くらいのところが大きさも割とサイズ揃いなので、ここを寄って(寄り集めて)いきましょう
小指の際ほどの大きさで揃えると盛り付けの時に綺麗です、大き過ぎず、小さ過ぎずです!
そして百合根は切った断面のみが染まるのでこの現象を利用した仕事になります
(着色には食紅を使います)
・まず先に浅めに湯をして水に晒します
・次に食紅を加え、少量の酢を落とし2度茹でとします
色味が強過ぎても慌てなくて大丈夫!少し水に晒すと少々抜けます
この後、吸い地やシロップ漬けなど用途に応じて味付けをして完成になります
蜜煮留め(シロップ煮)は色抜けがしにくいですが、吸い地や水留めすると色が薄まるので用途によって考慮しましょう
使う時に別の出汁に付け替えるなどの工夫をしてください!
傷まないように蜜煮(シロップ煮)で火入れは必ずしておきましょう
薄蜜の分量 3:1(水約450〜500ccに上白糖130g)
ひと手間ですが、このような仕事は季節感を演出する際にも必須の食材になるので是非取り入れてみてください
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ではでは
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