お節料理で外せない品目5選 メニューレシピ

アフィリエイト広告を利用しています
お節料理 osechi-ryōri, traditional Japanese New Year food 料理
お節料理 osechi-ryōri, traditional Japanese New Year food

2025年 お節料理

このサイトではお節料理に何を入れようかと考えたり、昨今の食材費高騰の影響で各メーカーの商品も値上げ、例年通り買うのは高すぎるが作るのもとてもじゃないけど、少しでも手作りおせちを作ってみたい、少しでも出費を抑えて旅行の費用に当てよう、などの悩みに寄り添えると思います

さて、ワタスが選ぶ料理内容の5選ですが、買うとめちゃ高い料理ですが、作ってみると楽しめて、たくさん食べれるし食材費自体を考えるとお得なハズ!

農林水産省の価格上昇の動向調査
令和6年9月時点のデータ
鮭は上がってますね、またロシア情勢も影響して今年は蟹・数の子他も合わせて
高騰の影響に感じます

おせちってなんなの

秋の兆しが見える9月頃、今年も残すところ4ヶ月となり日本料理人が考えるのは『お節料理』です

日本人なら毎年意識をする
新年初めの節句料理です。

この「節句・節供:せっく」とは神様に豊作祈願の為にお供物をした物で作った、ふしめの料理ということでお節料理となりました。

ちなみにこの節供1年に5回あるのご存知ですか?

言われは多々ありますが、現在の日本料理が確立した江戸時代に人日(じんじつ1月7日)、上巳(じょうし3月3日:今や雛の節句と言われます)、端午(5月5日の端午の節句は聞いたことあると思います)、七夕(しちせき:7月7日今やたなばたとしか呼ばれません)、重陽(ちょうよう9月9日)として庶民に定着しました、それまでは宮中の高級料理としての節目に食べる宴会儀式の不老長寿料理ということです。

料理人がお客さんと話す内容を簡潔にまとめるとこれくらいで良いでしょう、長いと食事と仕事に影響しますんで・・

お節料理の由来と成り立ちに関してはこちらをどうぞ、わかりやすく書いてます
料理人納得のサイトを紹介↓

おせち料理の意味・由来をご存じですか? | 2024年おせちの通販・予約ならSL Creations
おせち通販で累計100万個販売のSL Creationsが紹介するおせち料理や由来など、おせちに関する情報をまとめました。年末のおせち選び、おせちの準備のご参考にしてください。

さあ、手作りの優しい味に仕上げ心暖まる新年を迎えるために!!

手作りお節料理 5選

黒豆煮

黒く日焼けするほど健康でまめに働けるようにと、無病息災を願ったものです

黒豆を水でもどす工程ですが時間は1日(前の日からは)漬けておきましょう、時間とか色々書いてるレシピを見ますが24時間程漬けておく方がいいんです、購入した黒豆にもよりますが新物だと数時間で茹で上げることができるので浸水が肝心!この時浮いてるのは虫食いなので除去します

万能調味料「重曹」と「塩」、それに還元鉄という鉄の粉を使います、優しく洗った黒豆を大きめの平たい鍋に入れて

黒豆200〜300gに対して約
水 2,000リットル
塩 :小さじ:1
重曹:小さじ 1
還元鉄:小さじ:1
を入れます

重曹で皮を柔らかくし、塩が黒豆の皮がズルズルにならないように止めてくれる効果もありますし、茹でた湯を捨てても豆本来の風味が残ります

料理屋さんはいつもの仕事をしながらお節料理と言うプロジェクトを並行して行うわけなので、1日目はは漬けるだけ、次の日は茹でるだけ、といった感じで分散で仕込みをします

2日目に黒豆をやわらかく、おいしく煮ていきます。この時はしっかりと管理しながらいきましょう

火にかけて沸いてきらた厚手のキッチンペーパーで落とし蓋とします

黒っぽい泡がポコポコとしてきますがこれは重曹の反応なので捨てずに、吹きこぼさずに、沈殿した鉄の粉を回すようにそこから優しく混ぜ、柔らかくなるまで面倒見ます

最初の頃は吹きこぼれそうになったら火から外して落ち着かせます、そのうち炭酸効果が弱まります

2時間ちょっとはかかりますが、浸水が充分なので逆にこの時間で茹でることができます、時間の分お湯が減るので熱々でなくていいので「足し湯」してください、水は急に温度が下がりシワの原因になります

茹で上がりの目安はこれこそ耳たぶ位がベストです。昔の親方クラスは厨房の壁に打ちつけて、潰れ方で柔らかさを見極めてました(笑)

ワタス
ワタス

後の工程で少し締まってくるので柔らか過ぎくらいが良いです!

柔らかくなれば放置して冷ましてから洗います、急に水につけるとシワります

常温くらい冷めたら豆だけそっと手で取り出し別に用意した鍋に移します、還元鉄が舞わないよう全部取り出してから、還元鉄をキッチンペーパーでで漉して捨てます、そのまま流すとシンクがサビでカオスになります、この後念のためにシンクを綺麗に洗っておきましょう

この後数回に分けて、黒豆をよ〜く洗います「これで2日目は終了」
(破れた黒豆味見してくださいね)

そして味付け用のシロップを作ります(膨らんだ黒豆200gくらいの場合)

水 2L
中双糖(ザラメ)500g

減るので多めに作ります

昨日の黒豆を一度茹でこぼしておきます、できたらザルごと黒豆を移したいので鍋に入る金ザルが便利です(編んだ金網ザルよりボウルに穴を開けたパンチングタイプがおすすめ、豆が傷つくので)

基本的に何時間も煮るレシピをが多いですが煮込みはいりません、光熱費はもったいないし、火口(コンロ)も一箇所占拠しますし、そもそも冷える時に味って入っていくものなんです。なのでずっと炊いてても蜜を煮詰め過ぎてしまいますし、甘味の好みが決めにくい等で困ります。

柔らかくするための下ゆでは2〜3時間ほど必要ですが、ここからは10分おきに手を加えるだけです

3日目はシロップで10分煮ては冷ましを繰り返すだけで充分です、繰り返すこと2〜3回したらこの日は終わりです。(破れた黒豆味見してくださいね)

4日目は同じ工程を繰り返します、そして仕上げに薄口醤油を小さじ2とあればひと手間でブランデーも小さじ1ちょい入れます、甘味に締まりが感じられ・ブランデー効果で大人な味になって高級黒豆になります(ここでも破れた黒豆で味見してくださいね)

あとは保存に移ります

煮沸したジャムなどの大きめの瓶に黒豆とシロップを’ひたひた’に入れる
(この時に破れているものとかを取り分けておきます、味見しても良いですし)

蓋をかぶせる程度に緩く置いてを火にかけ沸いたらコトコト10分程待ちます

蓋を本締めして取り出し(火傷に注意⚠️)そのまま冷まして冷蔵保存します

しっかりと殺菌できていれば半年以上持ちます

年賀状や年末の行事・仕事が忙しくなる前の9月頃から11月にかけて作ってみても良いのではないでしょうか、じっくり時間をかけることで煮炊きものも少し理解できるかと思います

田作り胡桃

たづくり・ごまめ」などとも言われます、五穀豊穣を願った縁起物。田の肥料として使ったとか、五万俵(ごまんぴょう)収穫できるなどから来ています

この料理の要点は水分をいかにコントロールするかです、ごまめに胡桃を加えた少し上等な「田作り」にしてみましょう、まずごまめの焼き乾かす感じで煎ります、フライパンでいきましょう

胡桃(クルミ)はあまり割らずに大きめの状態で使います、後から割れてくるし、存在がある方が食べ応えあって美味しいからです

作業前にバットなどの平たいものに一度シワクチャにしたクッキングシートを広げておきます
(そのままだと丸まってしまうし、でこぼこが後でいい仕事をしてくれます)

ごまめの香ばしさが出てきたら胡桃を合わせます胡桃に少し色がついてきたら、新聞などに広げて涼しい所にで熱と残りの水分を飛ばしましょう、キッチンペーパーはごまめのヒレとかに引っかかり破れと折れの原因になりやすいです

空いたフライパンの割れたヒレなどを掃除して、4〜6まで入れたら火にかけます、沸いて泡だったら3醤油も入れてさらに見つめて煮詰めます(大事なとこなんで笑)

さらに煮詰めると、泡が大きくなってとろみがかってきます、(7おろし生姜はこの時)そこに先の1、2を合わせ全体に馴染ませます、もう一度泡立つ感じになれば、(7生姜汁はこの時)クッキングシートにあげて素早く広げます

熱いので火傷に気をつけて割り箸などで、出来る限り広げておきましょう

分量

  1. ごまめ(色んなタイプがありますが4〜5㎝の揃っているもの)100g             
  2. むき胡桃(渋皮無しでローストしている物、お菓子コーナーにあると思います) 
    100g
  3. 薄口醤油  60cc
  4. 砂糖    50g
  5. 味醂    60cc
  6. 酒     100cc
  7. 生姜の汁  数滴(もしくはおろし生姜チューブ5㍉)
    無くてもいいですが、入れると甘さが締まります

数の子味噌漬

食感からプチプチと伝わるほどの卵の数、大変多いために子孫繁栄を願ったもの

まず味噌漬け用の床を合わせていきましょう

  • 白荒味噌  100g
  • 酒 味醂  20cc
  • 砂糖    10g

これに塩抜きした数の子を出汁につけないで味噌につけます

この数の子の塩抜きが肝心の料理になります

塩数の子をまず2%の塩水につけて半日(次の日でも良いです)次に1%の塩水につけてこれも半日(次の日でも良いです)このどちらかのタイミングで薄皮を手で丁寧に取り除きます、塩の加減は端を食べて確認してください、塩分濃度がちょうど良い1%あの涙の塩分です)より低く塩味を感じなくなれば苦味が発生しますのでこの呼び塩の軽量と加減は体で覚えましょう

次に味噌漬に移るまでに数の子をキッチンペーパーでしっかりと水分を切ってから先の合わせ味噌に漬け込みます、2〜3日は漬けてください、これも浸透圧の関係で味噌の旨味・香りを入れ替える時間が必要です

柚子風味伊達巻

知識・学問・文化教養など巻き物に似た形でもある

まずは分量です

  • 全卵   450g
  • すり身  200g
  • 上白糖  70g
  • 薄口醤油 15cc(なんなら塩でもいいです、5g)
  • 柚子  1個

まずは卵をよ〜く溶いて・溶いて・・ざるで濾しておきます、別にすり身を(ご家庭なら)フードプロセッサーで軽く回して先の溶き玉子をすこ〜しづつ加え馴染ませます。あとは下味に甘みと塩味を加えて玉地を作ります、なめらかに仕立てることが大切です

ここからは慎重に・・火加減はごくごくとろ火でいきましょう。

鍋の処理が良いと焼き色が綺麗に付いて、玉子に火が入ると勝手にそこから剥がれてきます。この時も火に当てたり外したりです、10秒当てては4〜5分外す。そんな感んじです、これの繰り返し

火が強いと焼きすぎてスが入りスカスカになるので注意します 膨らみすぎて割れて、その後萎みシワになるので、じっくり且つ、適度に焼き上げることが重要です、鍋の端から真ん中に満遍なく火をあてて、焼きあげるまでは約20〜25分くらいが目安なので時間のある時にしましょう

仕上げ』焼きあがれば、ラップを敷いたまな板の上に置きます、包丁で5ミリ間隔ほどで切れ目をつけて(水100cc、砂糖60gの)シロップを満遍なく塗ります、洗った柚子をおろし金で擦って玉子にたくさん振りかけます、ラップごと巻き上げ、鬼簾で巻いて、輪ゴムで留め冷やせば完成です

上の分量で2本は作れるので、焼き上がり次第2回目を焼いていきます

鮭小川巻に紅白膾

紅白、いわずのがなの縁起物。お祝いの水引、日の出とも連想できるので新年にはおめでたいひと品

普段・日常ではほとんど使わない調理方法かもしれません、調理原理としてはお酢ですり身(イカ・はも・帆立貝柱・その他白身魚はなんでもいけます)のタンパク質を凝固させるという方法、火を使わない料理です。

工程としては至って簡単です、スモークサーモンを拍子木に切り出してすり身で巻き込んでお酢に漬けるだけです

原理として身近なわかりやすい所で言えば、豆乳ににがりを使って凝固させる「豆腐」、牛乳をから脂肪分を取り出す「カッテージチーズ」を取り出すなど(温度帯にも反映しますけど)これも酢の作用ですね。

肝心な漬酢はですが、甘すぎない甘酢にしました、酢そのままでは強すぎるので
漬酢は『(体積量で)水2:酢1:砂糖0,5程、鷹の爪もしくは酢2:味醂1』くらいでいきましょう

先の巻き上がったすり身巻を1日浸けて完成です

次は紅白膾です

大根と人参をスライサーで3ミリ角ほどの千切りにして重量の2%の塩をまぶして脱水します
(大根人参500g×塩10g)袋などに入れて次の日まで冷蔵庫に入れてても問題ありません

しっかり水分を絞って甘酢漬けにします

  • 水   200cc
  • 穀物酢 100cc
  • 砂糖   60g
  • 鷹の爪  適量
  • 花かつお(削り節) 10g
  • 白胡麻  適量

を合わせ一度沸かしておきましょう、冷ます時にカツオを入れると風味がまして美味しくなります
食べる時は白胡麻を天盛りにして見た目にも気を遣いましょう

Amazon.co.jp: おせちの教科書
Amazon.co.jp: おせちの教科書

まとめ

こうして5品を作り正月に備えますが、一度にするのはプロでも大変な仕事量なので計画的にこの日は何をするというように段通りを当てればそんなに苦痛な日取りにならないはずです

もっと目上の先輩方はよりカオスな仕事環境下で料理をしていたので、順よくしなければやっていけません
この他、蒲鉾や海老・野菜の煮物、焼き魚は日持ちがしないので今回は割愛しました、半月前からもできる仕事として年賀状書きながら一緒にいかがでしょうか

これも先人たちの知恵、落とし込んで無理なく健康な正月を迎えましょう

今回もありがとうございました、ではでは

日本料理人 ー海外生活の忘備録ー - にほんブログ村 和食・日本料理ランキング
プロフィール
在ドイツ公邸料理人
kawablog

日本料理歴25年以上の経験をもとに、ブログを通じて日本料理のコツなどをお伝えします
兵庫県出身 高校を卒業し大阪のホテルでの修行後
2020年11月よりドイツの公邸料理人として4年間赴任

若い日本料理人向けに専門的な季節料理の記事やアレンジレシピ・考え方や由来なども含めた記事にしています

また当時のベルリン生活の状況や観光情報も私なりの解釈を含めて紹介
していますので楽しんでもらえれば何よりです

ご意見やご指摘、わかり難い記述等がありましたらコメント欄から指摘をお願いします

kawablogをフォローする
料理

コメント