海外で日本料理を提供しているのですが、2年を好きた頃に覚えた疑問です
コース料理に焼き物と言うカテゴリーがありますが、日本料理においては主に【魚】になります
この数年で鮭や鱈、鯛に鰤(ハマチ)系が程よく手に入るようになってきているドイツ・ベルリンの現状です、常の通りに水洗いして切り出す
調理法によっては、漬け込み柚庵焼などで提供します
前菜に焼き魚・メインに焼き魚・ご飯のおかずに焼き魚などいろんな条件で提供しますが
90%の確率で皮を残されています
魚の皮のイメージ
日本でしか料理をしたことがないワタクシですが、魚の皮を残すことに関して考察してみます
昔から魚の滑り・ウロコ・皮は綺麗でないイメージがあるそうで、そもそも食べるものでは無いという環境で育っているからである
そして、日本人の魚に対する扱いが特殊だという事は、ドイツに来てから特に思いました
日本(アジア圏)では食されているので、この美味しさが伝わらないのは
料理人として見せ所が一つ減るという事です、あの美食国フランスでも同じくとのこと食べずに残すとか、逆になぜ日本人は魚の皮も食べるのか?を考えてみます
焼き物に限らず、煮物、お造りの湯霜、皮煎餅など皮ありきの料理もあるので魚に対する食材のリスペクトが異常に高いことだと思います
焼いた時の香ばしさとパリッとした食感はまさに焼き魚の醍醐味ですね、
すき引き:魚の皮処理
ヨーロッパではハマチ(yellow-tail)として購入できます、ブリもツバスも区別はありません全部まとめて「ハマチ」です!
このように大きさなどで名前が変わるのも日本ならでは
これくらいのサイズになるとすき引きという技法が使えます、鱗をかくのではなくスキとることで鱗感の無い皮目になり仕上がりに大きく影響しとても上品な一品になります
大型の旬の魚や寒い海域の魚は皮下脂肪を蓄えており、栄養価も高く美味しいです
食べてくれなくてもスタイルは変えません、丁寧な日本料理を心がけて召し上がってもらえるように努めます
- 西京味噌 1kg
- 味醂 180cc
- 料理酒 180cc
- 上白糖 130g
※味噌床の分量=塩で脱水して2〜3日かけてしっかりと漬けます
(使用後の味噌は魚の水分が出てシャバっとなりますが、2割ほどおn味噌を足して再度使用することができます、味噌も高価ですからね)
この時は鰤の味噌漬、しっかりと味噌の味と香りを移して、皮目はパリッと仕上げます、味噌漬にすると焦げやすくなりますが、これは味噌成分が焦げるので致し方ありません、土手焼き味噌と思って気にせずに勧めましょう、味噌漬焼きのコゲは旨味(食べれる)です
クエ・ヒラメ・鯛・甘鯛・カンパチ・平政などはよくスキ引きを行います
魚以外の皮は・・
ドイツ生活をして感心したことの一つは果物の皮は剥かない食べ方です!
りんごやブドウは分かりますが、もも・キウイをそのままリンゴのように食べてる人をよく見かけました
果物の栄養価は皮にありと言いますが、知ってますが・・口の周りがかぶれません?
こういった文化の違いで気づくことはとても参考になります、兎にも角にも日本料理の焼き魚の皮を食べていただき美味しさを知ってもらえるまで頑張ります
補足ですが、魚の肝系も食べません、あん肝やいくら、数の子なども鮮度が落ちやすいのであまり食されません、日本人が生食しすぎなのかな?
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