鮭の幽庵地漬(柚庵漬)の時間は30分が 最適
数々あるレシピや料理研究家の情報がひしめく中、実際どの時間とレシピが正解なの?
お店によって違うんやけど・・・とお悩みに一言です
結論
生鮭の幽庵焼に関しては、漬け込み時間は30分で良いです!
この根拠は、日常使いできる家庭のお弁当、ちょっと良さげな料理の時、また会席料理などのお店の味、とそれぞれ状況に応じて経験と状況を加味して私のレシピと共にお伝えしましょう
秋鮭の幽庵焼(柚庵地)
秋になり一斉に出てくる食材の豊かさに、日本人でよかったなーと思うこの頃、年中お世話になる鮭もまた「旬」を迎えます、この時期には「秋味」とも呼ばれます
旬とは生命の一番最高な状態!
その為栄養価や状態、出回り、価格等全てにおいてパーフェクト
この時期にスーパーで売っている鮭はだいたい「白鮭」という種類
この状態を家で塩焼きも絶品に美味いで
すが、ひと手間加えてお店の味にしてみましょう
この場合が30分の漬け込み仕事です
(これ以上長く浸けると、醤油の塩分で身が影響して魚の身が締まり硬くなるから)
身質・脂の状態・扱いやすさ・価格と条件が一致して叶います(難しく書きましたが10月ごろの特売日という事です笑)
- 薄口醤油 1杯
- 味醂 1杯
- 日本酒 1杯
- 柚子 なくてもいいですが
(幽庵焼きとしては欲しいですね)
この分量が基本になります、切り身で売ってるので30分漬け込んでいつも通りキッチンのグリルで焼くだけです
そして、焼き上がりに柚子をおろし金で擦って振りかけます、これだけで香りの爆弾が投下され、下味のついた鮭が数倍楽しく味わえます
そもそも漬け汁に柚子を入れるのが柚庵地の基本とされますが、私はコスト面・影響面・嗜好的・環境的等ひっくるめてこれが最上の「ザ、幽庵焼」と考えます
では、以下はこれ以外の状況も書いてみます
刺身サーモン等の幽庵焼
回転寿司でよく出回る鮭(以下、サーモンとします)
多くはノルウェー産のサーモンです
これは脂が乗って柔らかく味も一定で管理された養殖魚です
安定していただけるのは本当にありがたい事でですね
さて、こうしたサーモンの場合は先とは条件が違います
違いはサーモンが持つ脂が大きく違うため
脂と水の関係で弾かれるという現象になるので先の30分では充分ではありません、同じ様にしても味気なく色々と勿体無くなります
この場合は切り身で短くても1時間は必要です、浸透圧の関係で最低でもこの時間になります
また焼き上がりに味が乗ってなければ「かけ焼き」という手法を用います、照り焼きのようにかけて(塗る)は焼きかけては焼きを数回繰り返します、これはあくまで照りを載せるのではなく、味を足していく焼き方です、この時の掛ける出汁は漬け込んでおいた合わせ調味料でOKです、捨てないで取っておきましょう
上記以外の魚
これ以外にも甘鯛・むつ系・アブラカレイ等と魚種は数々!
状態によって変わりますが一般的に淡白と言われる魚です
この魚種においては下味程度としましょう、漬け込みができないではなくて、魚の良さが失われてしまうからです
結論は、長く漬け込んでも変わりません、むしろ硬くなるだけです
この時に有効な手法は若狭焼です、これに関しては別の記事で紹介します
プロ仕事
料理人現場では幽庵地の分量を変えます
先のレシピ、醤油・酒・味醂の体積量を変化させます、これにより食材の持ちと条件を全てこなします
1:1:1ではなくて『醤油1:味醂1:酒4』で漬けっぱなしで管理します
他レシピに切り身に塩をするともありますがこれは不要、醤油の塩分で身質を管理するので塩を先にしてしまうと状態がたどれないからです
こういった変化が加わり、料理屋さんは常日頃の状況から導き出した方法で最上の仕事をしています
全てはお客様に喜んで貰う為です
今回の合わせ地以外にも私のやり方論を発信してみます、宜しければ参考にしてくださいませ
では、今回もありがとうございました
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