公邸料理人としての仕事とは?海外生活をおトクに経験する方法を紹介

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料理

この記事では海外で料理をしてみたい、休みの日には観光して少し違う生活を送ってみたいという調理師に向けた「公邸料理人」という仕事を紹介しています

聞いたことがない人もいると思うので情報の一つになれば幸いです

応募に関しては→「こちらのリンクから確認ください

公邸料理人とは、調理師としての免許を有する者又は相当期間にわたって料理人としての職歴を有する者で、在外公館長の公邸等における公的会食業務に従事する資格があると外務大臣が認めた者をいいます。

 在外公館は任国政府等との交渉・情報収集・人脈形成等の外交活動の拠点であり、在外公館長の公邸において任国政財官界等の有力者、各国外交団等を招待して会食等の機会を設けることは、最も有効な外交手段の一つです。この際に高品質の料理を提供すべく、在外公館長は通常、専任の料理人を公邸料理人として雇用し帯同しています。

外務省HPより引用

一言でざっくり言うと大使館・領事館の公館長(大使・総領事)の食を担うことです

公館長の日々の食事、お出かけの際のお弁当、公邸での友人との食事会、有識者・任務地の政治家・議員との公的な晩餐やパーティーなどと多岐にわたります

会食での定番の料理

政府関係者や著名人、各国のVIP、各省庁等と、色々なお客様がいらっしゃいます
会食の料理はゲストのお好みや趣向が変わり、毎回違う内容を提供しないといけません

「和食」と言えば2013年に登録されたユネスコ無形文化遺産ということはご存知の方が多いと思いますが実際どのような物なのかというと以下の4つの特徴があります。

和食の4つの特徴

(1)多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重 

日本の国土は南北に長く、海、山、里と表情豊かな自然が広がっているため、各地で地域に根差した多様な食材が用いられています。また、素材の味わいを活かす調理技術・調理道具が発達しています。

(2)健康的な食生活を支える栄養バランス

一汁三菜を基本とする日本の食事スタイルは理想的な栄養バランスと言われています。また、「うま味」を上手に使うことによって動物性油脂の少ない食生活を実現しており、日本人の長寿や肥満防止に役立っています。

(3)自然の美しさや季節の移ろいの表現

食事の場で、自然の美しさや四季の移ろいを表現することも特徴のひとつです。季節の花や葉などで料理を飾りつけたり、季節に合った調度品や器を利用したりして、季節感を楽しみます。

(4)正月などの年中行事との密接な関わり

日本の食文化は、年中行事と密接に関わって育まれてきました。自然の恵みである「食」を分け合い、食の時間を共にすることで、家族や地域の絆を深めてきました。

農林水産省HPより引用https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/ich/

寿司ーsushiー

ベルリンでは寿司レストランも増えてきて、今や日常的に自宅で食べることもできます。コロナもありテイクアウト需要が増えたのも要因の一つになってますね、大体鮪・サーモンとアボカドのコンビネーションが主流で、意外に皆さん箸を使って食べています。

ほとんどこんな感じの寿司パック

会食ではより日本的な仕事をしてこれらを仕上げるように心掛けてます
食材には特にこだわりを持たないと日本でのように美味しいお寿司ができません

お米と寿司酢の割合は使用米によって変えるのはもちろんの事
魚の下処理は特に気を使っています!活け締めの処理などされていないので、塩の当て方や洗い方、昆布の使い方等、あれこれ駆使しながら安全な仕事を心がけています

日本人ほど魚の扱い・処理に神経質な人種はいないんじゃ無いかな??

一時帰国の際にはあらかじめネットでリサーチしていたものを取り寄せ購入して持ち戻ることもあります。2023年のはじめに手に入れた物で特に気に入ったものがあります。

ベルリンで生山葵が手に入ったのがきっかけで「本わさび専用おろし金 鋼鮫」を使いたかった

以前に大阪の寿司職人に教えてもらって食べた時の印象がかなり強かった為、必ず使おうとタイミングを見て購入しました。

このおろし金は山葵が持つ香りと食材の持ち味を高める良い武器になります、荒々しさがなくとてもクリーミーに仕上がる為、お寿司で食べても山葵の力強さが感じられます、擦った後に刃叩きなどしなくても力強い辛味が効いてるので擦りたてすぐに使えます。

山葵専用おろし金

天ぷら-Tempura-

流石に海外で天ぷら専門でやっているレストランは多くありません、天ぷらよりかはKFCなどのしっかりとした味が好まれるようです。

こちらも会食でよく提供いたします、大阪のホテル時代天ぷらと会席料理の店舗にいましたのでその経験をフル活用してます

何より天ぷらは食材の品質における重要度が高いです、生海老などはほぼ入荷できないので、安定した冷凍を使わざるえません。

野菜は季節の物を使えるのでとても美味しいです、粉などの問題も特にないのですが、一点『油』が違います、こちらは大豆油や日本のブレンド精製サラダ油がなかなか手に入りません、菜種油やひまわり油はあるのですが注意書きに170℃を超えて使用しないようにとあります、未精製だからでしょう

天ぷらで最大の制限である「温度問題」が課せられます
揚がるには揚がるが一度加熱すると泡ボコになってどうにも勿体無いないです
同じく胡麻油もありますがこれもコストが高過ぎますね。

天ぷらは油から揚げてからが時間との勝負!

ここからが劣化のスタートと私は思っています
少しでも早くゲストの席に出すべく、準備と盛り付けをします
判断力と食材選別と下処理が一番物をいう料理と考えますが、それも楽しんでいます😀

色々と細かく気を遣うしコストもかかる。これが天ぷら屋さんがない理由の一つかもしれませんベルリンに天ぷら店を出したら流行るかな?
かなりの高単価で販売しないと収支バランスを保つ事が困難になるでしょう

甘味・デザート系

こちらのスキルも持ち合わせた方が支持されます

単に果物の盛り合わせよりも焼き菓子やケーキ類が少なくとも要求されます、日本人感覚のオリジナルデザートをアピールすることができると言うのも一つのメリットかもしれません

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プロフィール
在ドイツ公邸料理人
kawablog

日本料理歴25年以上の経験をもとに、ブログを通じて日本料理のコツなどをお伝えします
兵庫県出身 高校を卒業し大阪のホテルでの修行後
2020年11月よりドイツの公邸料理人として4年間赴任

若い日本料理人向けに専門的な季節料理の記事やアレンジレシピ・考え方や由来なども含めた記事にしています

また当時のベルリン生活の状況や観光情報も私なりの解釈を含めて紹介
していますので楽しんでもらえれば何よりです

ご意見やご指摘、わかり難い記述等がありましたらコメント欄から指摘をお願いします

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