ヨーロッパの鰻で【鰻の印籠煮】を作ったらヤバ旨い結果に!!

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プロの料理人が教える仕事シリーズ

印籠とは

そもそもは室町時代に中国から輸入された長円形で3重や5重の小型容器、これを紐に付けた緒締(おじめ)・根付(ねつけ)を着物の帯につけて持ち歩いてた物です

取り入れた当時は印や印肉入れとして使われたが江戸時代には薬入れとして使われました。
そこに蒔絵(まきえ),螺鈿(らでん),堆朱(ついしゅ)といわれる精巧な飾り細工のものを付けてアクセサリーとして流行りました

今の携帯電話やスマホのストラップやキーホルダーみたいですね  

特色ある伝統工芸品「印籠蒔絵」の一分野といえば聞いたことあるかもしれません

馴染みのない用語の一言解説

緒締 (おじめ:巾着とかにある紐をまとめる飾りの玉など)
根付(ねつけ:ポケットのない着物の為、貴重品なんかを帯に提げれる様に使う紐の事)
蒔絵(まきえ:日本独自の漆を使った代表的な技法、身近にはお椀などに書いている松とかの絵です)
螺鈿(らでん:蒔絵は金の粉を使うのに対し、鮑の殻などのキラキラを活かした技法のこと)
堆朱(ついしゅ:これも漆技法の一つ、重ね塗りし文様を彫り表します。最上面が赤なんで朱)

鰻の印籠煮

上項の印籠に見立てた煮物なのでこれを「印籠煮:いんろうに」と言います

ドイツ北部はハンブルクあたりで有名な西洋鰻(ヨーロッパウナギ)が生で手に入ったので会食の煮物で採用しました、ドイツ語では「Aal:アァール」と言います

燻製屋さんが「うなぎだよ〜!」とセールスでとても大きな声を出してますが、ワタスにはずっと「ア″ァ〜ル!」と聞こえます

5人前の寿司折でもひっくり返した時のようなびっくりした叫び声に聞こえました笑
突然真横で言われてめっちゃびっくりしました😳 


その鰻ですがほとんどが燻製で売られていてマーケットでは切り売りしてくれます、あまり見る事も少ないですけどね

日本鰻との違いというと、太く脂が強いのが特徴です、いい意味でベタベタでした、大味なので蒲焼としてより煮物で味を加えるために「印籠煮」に!としました

ちなみに1匹約500g=18ユーロでした(この時レートで約2,800円)まずまずの良い価格 

どのように食べるかは人それぞれワタスが知っているのはフランス料理の「鰻のマトロート」があります、参考までに(東京ガスさんのサイトリンクより)

さて、いきなり困ったことが肝心のお腹が捌かれていました(泣)
ぶつ切りにした姿形が印籠なのにこれでは腹側が反り返ってしまう、さぁどうしよ、、、


この次の工程は蒸した後に中骨を抜き取る作業をするから、このままではボロボロになってしまう・・よし、糸で縛りました

料理用の紐で巻いちゃいました、血合いなども綺麗に掃除して塩水に30分ほど漬け込み馴染ませます(完全に締まってたのですぐに使えました、活きが良いと身が反り返って綺麗に仕上がりませんし身崩れの原因になります)

この後、蒸しますこれも30分ほどで火が入ったのですが、余分な脂を落とすためにためさらに30分追加で蒸します、約1時間後取り出して冷まします、粗熱が取れたら丁寧に骨を抜き取ります、

向きを見て抜き取ります、骨に身が逆らうと身が持っていかれるし、割れるので頭の方向から引き抜かきます、骨に沿ってペティーナイフなんかで骨に沿ってガイドを入れておくと綺麗に抜き取れます。

次は焼きの作業両面しっかりと焼き上げ皮面のこんがり焼きました、良い香りでこの時点でもすでに美味そうでした! 

 我慢・我慢・・

では分量です

プロフィール
在ドイツ公邸料理人
kawablog

日本料理歴25年以上の経験をもとに、ブログを通じて日本料理のコツなどをお伝えします
兵庫県出身 高校を卒業し大阪のホテルでの修行後
2020年11月よりドイツの公邸料理人として4年間赴任

若い日本料理人向けに専門的な季節料理の記事やアレンジレシピ・考え方や由来なども含めた記事にしています

また当時のベルリン生活の状況や観光情報も私なりの解釈を含めて紹介
していますので楽しんでもらえれば何よりです

ご意見やご指摘、わかり難い記述等がありましたらコメント欄から指摘をお願いします

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