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会席料理では数多くの季節食材が使われており見た目の華やかな盛り付けが特徴です
今日では基本的な盛り付け方だけでなく、料理人の工夫次第でさまざまな表現がネット上で見ることが出来ますね、良い時代です!
今回はその中の一つ「酢取り野菜」に関しての記事です、地味な感じもしますが調理理論的にも応用がなされるので今回は赤玉葱の処理をテーマに書いています
まず「酢取り」とは
食材を処理して調味酢に漬け味をつけたもので
油の多い料理の後に口の中をサッパリとしてくれる効果があります
身近にはお寿司のガリがまさにこれですね
作り方
工程は至極簡単です
花びら百合根と同様に形を整えます、色の濃い外側から取っていきます
均一になるよう意識します
余熱で火が入るのでコレを考慮しましょう
(歯応えが残るように)
あまり長く湯がくと柔らかくなりすぎるのでほんとに数秒サッとです
中心の色が薄いところも同じく甘酢漬けに出来ます、コレでまた違う盛り付けも可能になりますし、賄いサラダでも良いですね☺️
あとは丘上げしておき、適宜料理に添えましょう
科学的には・・
このように酢による色出し効果で鮮やかになるのは、ポリフェノールの一種である「アントシアニン」が酢に反応する為です
赤玉葱以外にも、新生姜の軸のところや、防風、茗荷をはじめとする赤い食材
赤紫蘇、紫芋やじゃがいも、赤キャベツ、紫にんじん、紅芯大根、さらにはもって菊(食用紫菊)にブドウやブリーベリなどのベリー系統には全て含まれています
また茄子の紫色もアントシアニンです
(その主要色素はナスニンとも言われます)
料理の色出しにおいてこうした作用を知っておくと、レモン果汁を入れる意味や緑色が失われる原因をより理解することが可能になります
さらには酸性度とアルカリ性度の単位としてよく言われるPH値(水の性質を表す単位)ですが、これについて身近な実例で説明をしておきます
アントシアニンは熱によっても褪色(色あせる)します、この対策として当たり前に行われるのが
お酢を入れることですね
お湯が酸性に傾いくため発色効果をもたらすという理由です
こうした調理理論関係に興味があると少し楽しめませんか?
アントシアニンは水溶性色素水に溶解し、油に不溶解
という事は、、、
油を使ってオイル漬けにする、もしくは油炒めにすると色の流失が少なくなるという事ですね
また、赤い野菜といえば「ビーツ」も思い浮かびますがこれの色素はアントシアニンではなく
ベタレイン系というよりに水に溶けやすい色素であります
これも同じく水に溶解し、油に不溶のため同様の理屈になり煮込みの熱で褪色しそうですが豚などの脂分がこれを抑える効果をしているようで、理に適っている料理という事ですね
いかがでしょうか?少しでも参考になりましたら幸いです
ありがとうございました、では、では!
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